私の犬は17歳まで生きたのですが、16歳くらいになったときから夜中に呼吸が出来なくて苦しむようになりました。具体的には、喘鳴のような高い声を出し、苦しそうに横になっている状態です。犬が息苦しそうにしているとき、何をどうしたら良いのか悩みました。
犬が発作で苦しんでいるときに必要なこと
私が犬にしたのは、「抱き上げない」こと、そして「動画に残す」ことの二つです。
まず「抱き上げない」とは、飼い主は犬が苦しそうにしていると、つい抱っこして安心させてあげようとしてしまいます。私も最初は抱き上げてしまったのですが、これは逆効果になることがあります。犬が息苦しそうにしているとき、犬は自分で楽な体勢に動こうとします。それを抱っこして押さえつけてしまうと、犬が余計に苦しい思いをしてしまうのです。そのため、息苦しそうにしたら触らず「大丈夫だよ」と小さな声で見守ります。私の犬はそれをしただけで、喘鳴の時間が短くなりました。
次に「動画に残す」とは、今起きている症状が何かを見極めるために必要です。発作が収まった状態で病院に犬を連れて行き、飼い主が口で症状を説明しても、獣医にうまく伝わりません。飼い主も動揺していますし、獣医も言葉だけでは正確に診断するのは難しくなります。「発作の時間」「犬の様子」を正確に獣医に伝え、正確な診断をしてもらうためにも落ち着いて動画に残すことが大切です。また、動画の取り方にも注意が必要です。実際、私も動画をとって獣医に見せたのですが、犬をアップにした動画だと診断が難しいと言われ一度帰されたことがありました。そのため、なるべく犬全体を映した動画を取ると、原因がはっきりするとともに正しい対処の方法が早くわかると思います。
終末期の息苦しさの原因
発症した原因は、二つ考えられます。
一つ目は、老化です。私の犬は、15歳ごろまで息苦しそうな様子は全く見られず、16歳になり急に症状が現れました。小型犬なので、年齢で言えば、かなりの老犬です。獣医には、「終末期に息が苦しくなる症状が現れることはよくある」と言われました。犬も歳を重ねると、心臓が肥大したり、気道の筋力が衰えたりするので注意が必要です。
二つ目は、ストレスです。私の犬に息苦さを訴える症状が現れたのは、ちょうど東日本大震災があった後くらいになります。震災当時、私は外に出ており、犬は一人で留守番をしていました。大きな地震で物が倒れ、一人で恐い思いをさせてしまったと思います。そのストレスが発症のきっかけになったとも考えられます。
発作が起きやすい条件とは
一つ目は、寝るときの環境に問題がある場合です。私の犬が、最初に発作が起きたのは夜寝ているときでした。原因として考えられたのが、犬がいつも使っている毛布です。私の犬は、夜フカフカの毛布の上で寝ていました。その毛布が寝ている最中、鼻の部分にあたって息がしづらい状態になり、パニックを起こし発症してしまったのだと考えられます。そのため、毛布ではなくクッションに変えて、顔の上に布が被さらないように工夫するなど、環境を整えることが必要です。
二つ目は、夏気温が高い日です。人間も暑いと息苦しさを感じますが、犬は人間以上に息苦しさを感じています。その息苦しさが発作を引き起こす原因にもなります。そのため、気温が高い日は、エアコンをつけ涼しくするなど、犬が快適に過ごせる環境にすることが大切です。
老犬と暮らすときに大切なこと
このような症状は、老犬になれば、ある程度仕方のないことだと獣医には言われましたが、震災のときに犬を一人にしてしまったことが、症状の発症を早めてしまったのではないかと今でも悔やまれます。また、犬が苦しそうにしているときに良かれと思って抱っこしてしまったことが、さらに犬を苦しめてしまっていたことが、飼い主として知識不足であり、動物病院の獣医さんへの確認不足でした。
現在、私は3匹目の犬を飼っていますが、もしかしたら同じような状況が起こるかもしれません。そのときは、犬のストレスや体調の変化に気づけるように、なるべく犬と過ごす時間を増やしていきたいと思っています。
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老犬の発作の対応方法まとめ
今回は、終末期に犬が息苦しさを訴えたとき何をしたら良いか、発作のきっかけを作らないための工夫をお伝えしました。ここでお伝えしたのは、家庭でできることなので、まずは病院にいって正確な診断や治療をしてもらうことが大切です。私の犬の場合は、老化が原因でもう治療はできないと言われたので、家の中で犬の発作の回数をなるべく減らす工夫をしました。もし病気であれば、何かしらの治療方法があると思うので、そちらを優先してください。
犬が苦しんでいるときに、ただ動画を撮るというのは残酷なような気もしますが、後に犬が苦しまないようにするために必要なことなので、まずは落ち着いて行動しましょう。飼い主が不安になっていると、犬にもそれが伝わるので、悪化の原因になりかねません。
環境を整えても100%発作を防ぐことは難しいです。しかし、環境を整えることで、苦しむ時間を20%でも減らせれば、それが飼い主が犬に出来る最大限のことだと思っています。
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