私の犬が1歳半のとき、犬がいる部屋とは別の部屋の床に置いてあった薬を、犬がシートを破って食べてしまうという事件が起きました。食べてしまったと思われるものは、病院でもらってきた人間用の風邪薬です。事件が起きたのは夜9時を回ったところでした。そのため、かかりつけの病院はすでに閉院していました。食べてしまった経緯から原因、最後どうなってしまったのかをお伝えします。
目次
犬が人間の薬を誤飲したときにすること
最優先にすべきことは、受け入れてくれる動物病院探しです。私もたくさんの病院を調べましたが、夜間救急で受け入れてくれる病院は意外と少ないです。私の犬にこの事件が起きたのは、夜の9時だったので、いつも行っている動物病院は開いていませんでした。そのため、携帯でどこの病院が開いているかリストアップし、家から近い病院の順にひたすら電話をかけました。
その他に3つやるべきことがあります。
- 犬に水を飲ませる
- 時間を記録しておく
- 犬が飲んだ薬を袋にまとめる
犬に水を飲ませる
薬を飲んでしまったため、それを早く体の外に出させないといけません。吐かせるという処置は自宅では難しいので、なるべく水を飲んでもらうようにします。しかし、無理に水を飲ませすぎると、その後の処置に影響が出てしまうので、新しい水に変えたり、犬の近くに水を置いたりして飲みやすい環境を作りましょう。
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時間を記録しておく
犬が何時に薬を飲んでしまったのか、病院につくまでにどれくらいたってしまったのかで、病院での処置の方法が変わります。そのため、私は携帯で病院をリストアップをする最中に、スクリーンショットをとっておきました。そうすると時間も画像に自動的に残るので、正確な時間がわかります。飼い主もパニックになっているので、メモをしたりするより、いつも持ち歩く携帯に残しておいた方が確実です。
犬が飲んだ薬を袋にまとめる
病院に電話をすると、何を飲んだのか教えて下さいと言われます。しかし、薬の名前は難しくて意外と覚えていられません。そのため、ジップロックやビニール袋に、飲んだ可能性がある薬と、落ちて粉々になっている薬を全て入れて持っていきました。そうすると、薬の名前と、飲んだと思われる量を正確に獣医に伝えることができます。
実際に病院で聞かれたことと行われた処置
犬を車に乗せて受け入れ先の病院に到着したのは、夜の10時半でした。近くに病院がなかったことと、初めて行くところで道に迷ってしまったため、薬を飲んでから1時間半くらいたっていました。病院について、すぐ問診票を書きます。そして獣医から次のことを細かく聞かれました。
- いつ薬を飲んだのか
- 飲んでからどれくらいたっているか
- 何の薬を飲んだか
- どれくらいの量を飲んだか
- 何か変わった様子はあったか
その後、犬の身体に注射を打ち、薬を吐かせる処置が行われました。さらに、念のため血液検査が行われました。今回飲んでしまった薬が、人間用のアセトアミノフェン(解熱剤)であったため、肝臓に悪い影響が出る可能性があったためです。すべての処置が終わり、家で飲ませてくださいと「活性炭」が処方され、帰宅しました。
病院から帰ってきた後は、処方された活性炭を2日程ご飯に混ぜて食べさせました。活性炭は、身体の毒素を吸着し外に出してくれる働きがあるそうです。しかし、見た目は真っ黒な炭なので、なかなか食欲をそそるようなものではありませんでした。そのため、犬の口の上あごに着けて無理やり食べさせていました。犬にもかなりの負担をかけてしまったと反省しています。
犬が人間の薬を飲んでしまった原因
今回の原因は次の2つです。
- 部屋の行き来が自由だった
- 犬の手が届く所に薬を置いてしまった
部屋の行き来が自由だった
薬は犬がいる部屋とは別の部屋に置いてありましたが、犬が部屋から出てしまっていて誤飲をしてしまいました。いつもは部屋のドアも閉められているので、出てしまうことはないのですが、この時はたまたま犬がいる部屋のドアと、薬がおいてある部屋のドアが両方開いていたという偶然が重なり、事件が起きてしまいました。
犬の手が届く所に薬を置いてしまった
薬が置いてあった場所は床の上でした。人間が薬を飲んで、そのままポンと床の上に置いてしまっていたからです。袋に入っているから大丈夫だろうと思っていましたが、犬はおやつや餌が袋から出されるところを見ているので、袋の中には何か良いものが入っていると思い込んでいます。そのため、袋に入っていても中身を取り出して誤飲してしまうことがあります。棚の上に置いたり、高い位置に置いたりして、犬の手の届かない位置に置く必要があります。
犬の薬の誤飲を防ぐためにすること
この出来事以降から、私が行っている犬の誤飲対策を2つ紹介します。
- 薬を犬の行動範囲に置かない
- 薬を蓋がある瓶にしまう
薬は絶対に犬が行動できる範囲に置かないことです。別の部屋に置いてあったとしても、扉が開いていたり、犬がジャンプして飛び越えることが出来てしまったりと、偶然が重なることもあります。犬は好奇心旺盛なので、知らないものがあれば匂いを嗅いで口に入れて、これが何かを確かめます。薬は、水にも溶けるので、口の中に入れてしまうだけでも薬剤が犬の身体に入ってしまう可能性があります。
次に、薬を蓋がある瓶にしまうことです。紙や袋だと犬は歯が丈夫なので引きちぎってしまうことがあります。蓋がある瓶なら、倒れても噛まれても転がっても、中身が出る事がないので安心です。いちいち薬を瓶に入れるのは手間かもしれませんが、何かあってからでは遅いので、薬をもらったら瓶に入れる、飲み終わったら瓶にしまうを繰り返すことが大切です。
犬が薬を誤飲したときの対応と予防策まとめ
今回は、犬が人間の薬を食べてしまったときにすることと、予防策をお伝えしました。犬が薬を飲んでしまったとなると人間もパニックになります。そのため、薬を飲んだ時間、薬の名前や量も頭で覚えておくのではなく、残しておくということが大切です。
薬を瓶にしまっておいたとしても、服薬を犬が行動できる範囲で行うと、人間が薬を床に落とし、それを犬が食べてしまうということもあります。細かいものを見つける能力は人間より犬の方が高いです。薬の種類によっては、犬の命に関わることがあります。念には念を入れて損はありません。
犬の行動範囲に薬を置かないことに加え、家の冷蔵庫に救急病院の電話番号リストを張り付け、何か起きたときにすぐに対応できるようにしておきましょう。
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